【サドベリースクール】デモクラティックスクールに向いている子の特徴5選【あなたは入るべき?】

デモクラティックスクールは誰にでも当てはまる教育ではない、と私は考えています。

というかこの世のありとあらゆる教育がそうだと考えています。

学校は最大限色んな子に合うように設計しようとしていますが、フィットせず不登校になる子が出るのは必然なのです。(というかその試み自体が合わない子を作り出してるのかも)

なので、デモクラティックスクールも誰にでも合うわけではなく、こんな子には向いているよ、という特徴があるのではないかと思います。

それについてまとめてみます。

①自分で行動を決められるか

デモクラティックスクールに通うということは世間的にはマイノリティです。

なので、「勉強しないで遊んでばかりいる」「将来が心配」みたいな見られ方をすることがあります。

それでも周りの声に流されず、自分を貫く強さが必要だと思います。

しかも、スクール内でも学校と違ってみんなそれぞれの活動をしています。

友だちが遊びに誘ってくれることはあっても、スタッフが一斉に声をかけたり活動提案してくれることはありません。

自分から動かなければヒマを持て余すしかないし、自分が何をしたいかが問われる環境にあると思います。

反面、周りの人と似たようなことをする方が落ち着く、という人は学校やカリキュラムがあるようなスクールの方が合っていると思います。

②ゼロから企画を作るのが好き

デモクラティックスクールは子どもと大人で形作っていくスクールです。

特に私のスクールのように立ち上げ初期の段階では決まっていないことが多く、みんなで話し合って進めていく必要があります。

不便なことや面倒くさいことも多いですが、その過程を楽しめるかがデモクラティックスクールに向いているかどうかの資質になるのではないでしょうか。

歴史あるデモクラティックスクールでも運動会や修学旅行のように決まったイベントが毎年決まってあるわけでもないので、結局やりたいことはやりたいと思った子ども自身が動きだすしかありません。

反面、既にある程度枠が決まっている状態から考えたかったり、大人が場を用意してくれるのを待ってから動きたいタイプの子はあまり向いていないかもしれません。

③自由と責任について考えられるか

デモクラティックスクールでは個人は人に迷惑をかけない限り、何をするのも自由です。

しかしその分、デモクラティックスクールに来ることを選んだ以上、スクール全体での責任を果たす必要があります。掃除のルールがあったり、片付け当番があったり。

この考え方はスクールでの活動の根幹となっています。

しかし、責任を負うということは自由を得るということの裏返しです。何かイベントをやりたいと言って計画を進めた人だけが、自分の思うような企画にできるし、得るものも大きいです。

責任を負いたくない、集団で過ごす上での義務を果たしたくない、という子にとってはデモクラティックスクールは厳しい場所かもしれません。

④みんなが納得するまで話し合えるか

デモクラティックスクールではスクール全体に関わることはミーティングで決まります。

この時にA案とB案があったら、どちらにするか多数決で決めるのではなく、自分も他の人もみんなが納得する答えを出すことが大切です。

しかし、そこに至るには時間がかかります。学校ではそこまでしっかりと話す時間が持てないことから、このような最適解にたどり着くことが難しい場合があります。

その大変さを理解しつつ、みんなが納得する答えを求めることができる人はデモクラティックスクールで活躍できると思います。

話し合いをすることが苦手な場合、自分の意見が通らなかったり、相手の意見を尊重できなかったりして大変かもしれません。

⑤スクールと共に歩む覚悟があるか

先述したようにデモクラティックスクールに通う子はマイノリティです。

オルタナティブスクール全般に言えることですが、普通の学校と比べて子どもの数は多くないです。多くのデモクラティックスクールは5~10人程度なようです。

私のスクールでも日によっては子どもが1人の場合もあります。

少人数でも、一緒に学校を作っていく覚悟があるか、ということは大切です。人が多いからいい、友だちがいるから行きたい、という他人軸の動機だけだと通い続けるのが難しいスクールかもしれません。

フリースクールでは逆に少人数に制限して大人が手厚くケアしてくれるようなところもあります。

しかし、デモクラティックスクールでは子どもと共に運営するという方針があるので、たとえ子どもが一人でも子どもに活動や運営を任せていきます。

自分の意志でスクールを選び、どんな状況であってもそこで学んでいくという気持ちが必要だと思います。

もちろん「辞める」という自己決定をすることも大切ですが!

大事なのは資質や能力ではなく本人の意志

以上に挙げたことができないとデモクラティックスクールに入れないわけではなりません。

むしろ、これらのことが既に出来ている人はデモクラティックスクールに入る必要がないのかもしれません。既に民主主義の考え方を実践できているわけですから。

そうではなく、民主的な場とはどういうものかを学ぶことがデモクラティックスクールの目的であると思います。

大人と子どもが共により良い民主的な場について考え、共に成長しながら実践していくことが大切です。

なので、一番問われるのは持っている資質・能力ではなく、その子自身の意志ではないでしょうか。上述したようなことを子どもが目指したいと思えるか、です。

だからおおよそどこのデモクラティックスクールでも、スクールの方針を知った上で子ども自身が入りたいと思うことが入学条件になっています。

一緒に民主的な場をつくっていく気持ちがあるか。自分の好きなように自由に過ごしたいという気持ちでは不十分だと思います。

ほとんどの場合、スクールを見つけてくるのは保護者だけど、それを見て自分がどう思うかは重要です。

同様に保護者もデモクラティックスクールに向いている人がいると思いますが、そちらも大事なのは意志だと思います。

そして、デモクラティックスクールが合わないと思っても、みんなそれぞれ合うところが必ずあるので、子どもが健やかに育っていける場所を見つけられれば何よりです(^-^)

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