教育書紹介

【書籍紹介】『嫌われる勇気』の内容・感想をまとめてみた【アドラー心理学】

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以前の記事で対話について考えてみました。

この時に「もっと良い対話の仕方を勉強したいなぁ」と思って、「対話 本」でググってみました。

そして出てきたのが、コレ↓

「あれ?これって対話の技術の本だっけ・・・?」と懐疑的に思いながら調べてみると、対話形式の本ということが分かりました。

ちょっと自分の求めてたものと違うので、読むのはやめとこうかな。。。と思いましたが、有名な本ながら読んだことがないことや「嫌われる勇気・・・持ちたい!」と思ったことからブックオフで購入。

せっかく読んだので内容を紹介しつつ、感想をまとめてみました。

購入を検討されている方、ご参考までにどうぞ!

あらすじ

結論から言うと、この本は嫌われる勇気について書かれた本ではありません。

「えっ!?タイトルになってるのに?!」

と、思われた方、そうなんです。その言葉はほとんど出てきません。

ただ、”勇気”という言葉は幾度となく出てきます。

この勇気が人生を変えるためのキーワードなのです。

だから、嫌われる勇気、だけでなく、”幸せになる勇気”や”普通であることの勇気”や”勇気づけ”といった言葉が出てきます。

この本の中心は、ギリシア哲学を取り入れたアドラー心理学についてです。

それを青年と哲学者の対話形式で伝えてくれます。

ユング・フロイトと並ぶ心理学の世界三大巨頭の一人であるアルフレッド・アドラーの心理学ですが、この青年はそれについて何も知りません。

ですので、本書を初めて読む私たちの心の代弁者として青年がいて、それに対して哲学者が応答してくれます。

この記事は内容のまとめより、教育実践者として私の目にどう映ったかを中心にしたいので、あらすじを詳しく知りたい方はこちらの動画をどうぞ!

①原因論から目的論への転換で自分を変えられる

アドラー心理学では「トラウマは存在しない」と考えるそうです。

というのも、過去にあった出来事によって今の行動が規定されるという考え方では、自分を変えられないというのです。

これをアドラー心理学では原因論といいます。

そうではなく、人には今している行動に目的があり、それを達成する手段として過去の出来事を使っているという考え方をします。

上司が部下を怒鳴るのは、部下がミスをしたからではなく、部下を歯向かわないようにしたいなどの目的があって、その目的を達成するための手段として部下のミスのせいにしているのです。

原因論に対してこちらは目的論といいます。

この考え方はとても画期的だと思いました!!

この目的論的な考え方に基づくと、自分を変えたければ今の行動を見直して変わろうとする勇気を持って行動すればいいだけというのです。

なるほど!!と思いました。というのも、自分にも思い当たる節があるからです。

例えば新しいことにチャレンジする時に過去の失敗を思い出したりすることがあります。

でもこれって、チャレンジできない言い訳を作ろうとしているところがありました。

そんなことはせず、やりたいことなら失敗してもいいからチャレンジすればいいだけです。

その勇気を持てば、いつからでも人は変われるということです。

言うは易しですが、この目的論的考え方を持っているだけで、人は変われる、人は幸せになれる、ということの根拠になり、行動を変える勇気につながると感じました。

②人は存在するだけで役に立っている

アドラー心理学では他者貢献を重んじており、他者に貢献していると感じること=幸福とまで言っています。

そこで問題になってくるのは、他者に貢献できていない人たちの存在です。

働いていない人、重度に障害を抱える人、赤ちゃん・要介護者などは他者に貢献できているといえるのでしょうか?

この場合、アドラー心理学では他者貢献を「存在レベル」と「行動レベル」に分けて考えます

上記で挙げたような人たちも行動だけ注目すると、他者貢献が見えにくいですが、存在しているだけで他者貢献をしているのです。

どういうことかというと、みんなそれぞれ家族がいて、その人たちにとっては家族がいるだけでありがたく思えるということです。

もっと言えば家族がいないとしても、より社会とか国とか大きな共同体レベルで見ればその人が存在するだけで価値があります。(デメリットもありますが、それはどんな共同体でも同じ)

この考え方もすごくハッとさせられました。

私自身「だれかの役に立っているのだろうか…?」と思い悩むことがあります。

人に貢献できていない自分には価値がない、だからお金も稼げないのだと。

しかし、仕事の本質は他者貢献であるし、存在レベルではだれしもが他者貢献をしているとアドラーは教えてくれました。

自分自身が自信を持って生きることにつながる考え方だと思いましたし、教育者として子どもたちと接する時にも存在レベルで見ることで、その子を受け止めやすくなると感じました。

③今に集中することの連続が未来につながる

私は「将来のために今を犠牲にするな」的なことをよく思っています。

だから、受験のためによく分からない勉強を大人がさせることには反対です。

幸せな今を生きることの連続が将来の自分を幸せにすることにつながると考えています。

アドラー心理学でも同じような考え方をするそうです。

登山の山頂を目指すような生き方ではなく、今この瞬間をくるくるとダンスするように生きると考えるのです。

プロ野球選手だっと医者だって、それを目指すために今を耐え忍ぶのではなく、なろうとする過程の今を一生懸命生きた連続で結果的にそうなっただけだと考えます。

そして、いわゆる「刹那的に生きろ」ということではなく、今できることを真剣かつ丁寧にすることだと本書では書かれています。

この考えに触れて自分が思っていたことの答え合わせができたように思えたし、より深めて考えることができました。

子どもたちにも将来を考えてあれこれ押し付けることなく、今を大事にすることをより伝えていけそうだと感じました。

まとめ

このようにアドラー心理学で私が特に気に入った部分だけをピックアップしてお伝えしましたが、どれも勇気が必要ではあるものの、生きやすくなる考え方だと感じました。

他にも本書では「ゴールは共同体感覚」「全ての悩みは対人関係である」「人生の3つのタスク」「課題の分離」など、一見するとよく分からないけど重要な考え方がたくさん詰まっています。

私がやってるデモクラティックスクールの精神にも大いに通ずるものがあります。

人によって違う感想も持たれると思いますし、ぜひ読んでみてください!

ちなみに続編も面白いらしい。読みます!

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